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大野 誠オオノ マコト

所属・担当
外国語学部 英米学科
国際文化研究科 国際文化専攻
職名教授
メールアドレスmak.on[at]for.aichi-pu.ac.jp ※[at]を@に書き換えて送信して下さい
researchmapURL
生年月日
Last Updated :2017/12/07

研究者基本情報

学歴

  •  - 1990年, 名古屋大学, 文学研究科, 史学・地理学(西洋史)

学位

  • 工学修士・理学修士

所属学協会

  • 化学史学会
  • 日本科学史学会
  • 日本18世紀学会

委員歴

  •   2017年01月 - 現在, 化学史学会, 会長

経歴

  •   1998年, 愛知県立大学, 外国語学部, 教授
  •   1991年 - 1996年, 長崎大学(教養部) 助教授
  •   1985年 - 1991年, 名城大学 非常勤講師
  •   1990年 - 1991年, 中京大学 非常勤講師

研究活動情報

研究分野

      科学社会学・科学技術史/科学社会学・科学技術史/
      史学/西洋史/

研究キーワード

    科学の制度化/アカネ栽培/公共圏/光学と錬金術/染色業振興策/ニュートンの手稿/少年・少女絵画コンクール/ニュートンの錬金術/ニュートン『光学』/工芸と産業振興/アカネ栽培振興法/工芸振興協会

現在の研究課題

    1. 18世紀イギリス科学の社会史
    2. 近代イギリスにおける公共圏
    3. ニュートンの『光学』と錬金術

論文

  • ニュートンの『光学』と錬金術:覚書, 大野 誠, Makoto OHNO, 紀要. 地域研究・国際学編, 紀要. 地域研究・国際学編, 46, 25 - 46,   2014年03月22日
  • プロソポグラフィ考, 大野 誠, 化学史研究, 40, (142) 34 - 41,   2013年, 査読有り
  • ニュートン錬金術手稿の研究現状, 大野 誠, 化学史研究, 38, (136) 143 - 153,   2011年, 査読有り
  • オランダの独占に挑む : 工芸振興協会によるアカネ栽培の奨励、1754〜75年(下)(吉瀬征輔先生 退職記念号), 大野 誠, 紀要. 地域研究・国際学編, 紀要. 地域研究・国際学編, 37, 21 - 38,   2005年03月
  • オランダの独占に挑む : 工芸振興協会によるアカネ栽培の奨励、1754〜75年(上), 大野 誠, 紀要. 地域研究・国際学編, 紀要. 地域研究・国際学編, 36, 59 - 74,   2004年03月30日
  • オランダの独占に挑む: 工芸振興協会によるアカネ栽培の奨励、1754-75年(上), 愛知県立大学外国語学部紀要(地域研究・国際学編), (36) 59 - 74,   2004年
  • イギリス「産業革命」前夜の工芸振興--工芸振興協会の「少年・少女図画コンクール」受賞者(1755-66年)の経歴調査から, 大野 誠, 紀要 地域研究・国際学編, 紀要 地域研究・国際学編, (35) 47 - 70,   2003年
  • プロソポグラフィ考, 大野 誠, 化学史研究, 化学史研究, 28, (2) ,   2001年06月01日
  • The Winners of Premiums awarded by the Society of Arts for Madder Cultivation,1756-75--A Check List, 大野 誠, 紀要 地域研究・国際学編, 紀要 地域研究・国際学編, (29) 1 - 20,   1997年
  • 18世紀イギリスの染色業:意義と課題, 化学史学会編『平成8年度産業技術の歴史に関する調査研究報告書』(研究産業協会・日本機械工業連合会), 148 - 167,   1997年
  • 「化学革命」とフランス革命への対抗--ロバ-ト・ハリントン著「フランス化学理論への死刑執行令状」(1804年)をめぐって, 大野 誠, 化学史研究, 化学史研究, 20, (2) p93 - 106,   1993年07月
  • Society of Arts 設立期(1754-57)の活動的会員のプロソポグラフィ, 大野 誠, 長崎大学教養部紀要. 人文科学篇, 長崎大学教養部紀要. 人文科学篇, 32, (2) 33 - 70,   1992年01月31日
  • Society of Arts設立期(1754-57)の活動的会員のプロソポグラフィ, 大野 誠, 長崎大学教養部紀要 人文科学篇, 長崎大学教養部紀要 人文科学篇, 32, (2) p33 - 70,   1992年01月
  • 18世紀イギリス科学の社会史にむけて, 思想, (779) 29 - 47,   1989年

MISC

  • ニュートン研究の現状--1998-2007年刊行の著作[Michael White, Isaac Newton: The Last Sorcerer. ジェイムズ・グリック(大貫昌子訳)『ニュートンの海--万物の真理を求めて』I. Bernard Cohen & George E. Smith (eds.), The Cambridge Companion to Newtonほか], 大野 誠, 化学史研究, 35, (4) 230 - 234,   2008年
  • 日本における化学史文献 : 世界篇, 大野 誠, 化学史研究, 33, (4) 193 - 253,   2006年12月10日
  • <化学史と教育> シンポジウム(理科基礎をめぐって)報告記, 大野 誠, 化学史研究, 31,   2004年03月20日
  • イギリス産業革命前夜の工芸と産業 : 工芸振興協会の染色業振興策, 大野 誠, 化学史研究, 29,   2002年05月31日
  • 紹介 長尾伸一『ニュートン主義とスコットランド啓蒙--不完全な機械の喩』, 大野 誠, 化学史研究, 29, (3) 197 - 199,   2002年
  • M.ハンター教授講演「『魔術の衰退』再考」の解説, 大野 誠, 科学技術史, (4) 121 - 123,   2000年07月
  • 追悼 柏木科学史の足跡--追悼の辞にかえて, 大野 誠, 化学史研究, 27, (2) 95 - 97,   2000年06月
  • <追悼>元会長柏木肇先生を悼む〔含 作品一覧〕, 亀山 哲也, 大野 誠, 化学史研究, 27, (1) 58 - 61,   2000年04月
  • 紹介 Yasu Furukawa,Inventing Polymer Science, 大野 誠, 化学史研究, 27, (4) 236 - 238,   2000年
  • 特集「評伝 西洋の化学者」を始めるにあたって, 大野 誠, 化学史研究, 26,   1999年06月30日
  • 18世紀中葉イギリスの染色業に関する史料について--染色見本と手稿を中心に, 大野 誠, 紀要 地域研究・国際学編, (31) 65 - 80,   1999年
  • M.Hunter,"The Royal Society and its Fellows", 大野 誠, 化学史研究, 24, (1) 63 - 64,   1997年05月
  • 松本三和夫著 『船の科学技術革命と産業社会 : イギリスと日本の比較社会学』, 大野 誠, 大学論集, 25,   1996年03月
  • 小川眞里子,藤岡伸子,家田貴子訳, ロンダ・シービンガー, 『科学史から消された女性たち-アカデミー下の知と創造性』, 工作舎, 東京, 1992年10月, A5判, 444pp., 4944円, 大野 誠, 科学史研究. 第II期, 33, (191) 178 - 179,   1994年09月27日
  • マ-ガレット・ジェイコブ「ニュ-トン主義者とイギリス革命」中島秀人訳, 大野 誠, 化学史研究, 21, (1) p72 - 74,   1994年05月
  • 「化学史研究」20年間の歩み--回顧と展望, 大野 誠, 化学史研究, 20, (4) p283 - 293,   1993年12月
  • 第9回「春の学校」・第2回化学史・教育フォ-ラムの報告, 大野 誠, 化学史研究, 20, (2) p129 - 131,   1993年07月
  • マンガと科学史, 大野 誠, 内野 若菜, 化学史研究, 19, (4) p302 - 305,   1992年12月
  • 「敗者」のゆくえ--それでも私はフロギストン説を信じる (科学をめぐるもう1つの物語--科学ってこんなにも人間臭いのだ!!<特集>) -- (科学者にまつわる5つのドラマ), 大野 誠, 化学, 47, (10) p660 - 663,   1992年10月
  • 第8回「春の学校」・第1回化学教育フォ-ラムの報告, 大野 誠, 化学史研究, 19, (2) p127 - 131,   1992年
  • 18世紀イギリス科学のプロソポグラフィ-に関する2著--Biobibliography of British Mathematics and its Applications, Part2 1701-1760/R.V.Wallis,P.J.Wallis(1986),Eighteenth Century Medics/P.J.Wallis,R.V.Wallis(1988), 大野 誠, 化学史研究, 18, (1) p43 - 45,   1991年03月
  • 「塩の世界史」R.P.マルソ-フ著 市場泰男訳, 大野 誠, 化学史研究, 17, (4) p184 - 186,   1990年12月
  • ロンドン図書館訪問記--手稿史料の探索, 大野 誠, 化学史研究, 17, (4) p173 - 180,   1990年12月
  • 分子概念の成立に関する拙考への批判に答えて-1-, 大野 誠, 化学史研究, 16, (3) p104 - 110,   1989年09月
  • ラヴワジェ研究入門-6-ラヴワジェの酸理論, 鶴田 治之, 大野 誠, 化学史研究, 16, (2) p72 - 83,   1989年07月
  • 化学史研究第4回「春の学校」の報告, 大野 誠, 化学史研究, (45) p191 - 195,   1988年12月
  • ラヴワジエ研究入門-2-文献案内(1963-1985), 大野 誠, 化学史研究, (43) p67 - 73,   1988年06月
  • 伝統的なラヴワジエ像とその問題点 (ラヴワジエ研究入門<特集>), 大野 誠, 化学史研究, (42) p30 - 42,   1988年03月
  • 5. アヴォガードロは分子概念を提起したか(化学史・常識のウソ), 大野 誠, 化学と教育, 35, (2) 142 - 147,   1987年04月20日
  • 化学史研究第2回「春の学校」の報告, 大野 誠, 化学史研究, (37) p186 - 189,   1986年12月
  • アヴォガドロの1811年論文の再検討, 大野 誠, 化学史研究, (31) p95 - 107,   1985年06月
  • 化学史研究第1回「春の学校」を終えて, 大野 誠, 化学史研究, (31) p111 - 118,   1985年06月
  • Royal InstitutionにおけるH.Davy (化学史研究会年会特集号), 大野 誠, 化学史研究,   1979年10月
  • David M.Knight,The Transcendental Part of Chemistry,1978, 大野 誠, 化学史研究, (11) p42 - 45,   1979年10月

書籍等出版物

  • 近代イギリスと公共圏, 大野誠編著, 昭和堂,   2009年06月, ISBN:4812209307
  • イギリス科学革命 : 王政復古期の科学と社会, Hunter Michael , 大野 誠訳, 南窓社,   1999年, ISBN:4816502394
  • ジェントルマンと科学, 大野 誠, 山川出版社,   1998年, ISBN:9784634343405
  • 科学と国家と宗教, 柏木肇らとの共著, 平凡社 ,   1995年
  • 原子論・分子論の原典、第3巻, 化学史学会編, 学会出版センタ-,   1993年
  • 化学の歴史Ⅰ・Ⅱ, W.H.ブロック(大野誠・梅田淳・菊池好行訳), 朝倉書店,   2003年
  • 科学史へのいざない : 科学革命期の原典を読む, 大野 誠, 南窓社,   1992年, ISBN:4816500812
  • 科学史の世界, 大野 誠, 小川 眞里子, 丸善,   1991年, ISBN:4621035797

講演・口頭発表等

  • 工芸の補助学としての化学 : 工芸振興協会設立時の活動から, 大野 誠, 化学史研究,   2008年06月25日
  • 科学の記念樹「ニュートンのりんごの木」に関するイギリスでの史料, 大野 誠, 化学史研究,   2009年06月15日
  • ニュートン錬金術の手稿史料について : 研究の現状, 大野 誠, 化学史研究,   2010年06月15日
  • ニュートン『光学』の成立について, 大野 誠, 化学史研究,   2011年06月15日
  • ニュートン化学実験ノートの研究(1): ボイルの寄与, 大野 誠, 化学史研究,   2012年06月15日
  • 20世紀イギリスにおけるエリート科学者の輩出基盤, 大野 誠, 化学史学会2013年度年会シンポジウム,   2013年07月06日, 発表要旨は『化学史研究』No,143(2013),pp.96-97.
  • 『化学史事典』編纂の現状と今後, 大野 誠, 化学史学会2013年度年会シンポジウム,   2013年07月07日, 発表要旨は、『化学史研究』、No.143(2013),pp.92-93.

作品

  • イギリス産業革命前夜の工芸と産業 : 工芸振興協会による染色業振興策,   2000年 - 2002年
  • 科学史資料集ならびに科学史を利用した授業案集の開発に関する研究-高校「数学基礎」「理科基礎」科目のために-,   1999年 - 2001年
  • 近代イギリスにおける公共圏・中間団体・権力,   2002年 - 2005年

競争的資金

  • 近代イギリスにおける科学の制度化と公共圏, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(B)),   2014年 - 2017年, 大野 誠
  • 日本化学の転換点としての1930~60年の比較科学史的研究, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(B)),   2012年 - 2014年, 梶 雅範, 研究代表者と研究分担者が4月に集まり、それぞれの研究計画について報告し、議論した。その後、6月、8月、12月、1月、2月、3月と6回の打ち合わせ会を開催した。とくに、3月の年度最終の打ち合わせ会では、科研費の研究メンバーがそれぞれの研究成果の中間発表を行った。予定した研究領域のうち、(1)出発点としての1930年代前半における日本化学の到達点(梶、河野)、(2)1930年代後半一40年代の戦時期の日本の化学(田中、古川、吉本)の時期と、有機化学(梶)、無機化学・地球化学(人耳)、燃料化学(古川)という分野、戦時化学(田中)、植民地科学(塚原)という視点、同時期のイギリス化学史(大野)についてある程度の研究が進んだことが報告された。2月には、ドイツから中堅の化学史家で20世紀の機器分析について研究しているCarsten Reinhardt氏を科研費で招聘し、講演会と研究交流会を開いた。その結果、国際シンポジウムのテーマを「1930-60年代の化学の変容(the Transformation of Chemistry from 1930s to 1960s)」と決定した。さらに、最終年度に計画している化学史の国際シンポジウムの開催の打ち合わせのために3月に、研究代表者の梶雅範がアメリカのフィラデルフィアの行き、シンポジウムの共催予定の現代化学史委員会の委員長のJeffrey Johnson氏に会い、綿密な打ち合わせを行った。
  • ニュートンの『光学』と錬金術, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(C)),   2009年 - 2012年, 大野 誠, ニュートンの錬金術研究の痕跡は彼の『光学』(1704 年)に残されている。それはこの著作の付録「疑問 31」に留まらず、本論の第2篇第3章命題7と命題 10などに見いだせる。ニュートンは物体の色彩から粒子の大きさを見積もろうとしており、彼の中で光学研究と錬金術・化学研究は密接な関係にあった。 『光学』の本論は 1670 年代の「光学講義」などに基づいているので、ニュートンにおける光学と錬金術の関係は 1660 年代末には始まっていた。ニュートンの手稿史料 Add.MS. 3975 を検討した結果、この頃、ニュートンの錬金術・化学実験に圧倒的な影響を及ぼしていたのはロバート・ボイルであることが分かった。
  • ヨーロッパ「歴史の場」に関する研究, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(B)),   2007年 - 2008年, 若尾 祐司, 研究会を継続して行い、ODクラスの研究協力者9名の執筆を含め、モノグラフ『歴史の場』(ミネルヴァ書房)刊行の準備を完了させた.アメリカ史の研究者とも連携し、同書は国別編成でアメリカ史4、イギリス史3、フランス史2、東欧・北欧史3、ドイツ史6と広く欧米をカバーした.これと並んで、研究成果報告書『ヨーロッパ「歴史の場」に関する研究』も取りまとめ、欧米の記憶・顕彰文化の多様な姿と特質を明らかにした.
  • 近代イギリスにおける「公共圏」・中間団体・権力, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(A)),   2002年 - 2005年, 吉瀬 征輔, 大野 誠, 社会史研究者と経済思想史研究者による共同研究としてはわが国初のものである本研究は、近代イギリスにおける公共圏の歴史研究を活性化することをめざして企画された。四年間にわたるこの共同研究では、三名の海外からの招聘研究者を含む多数の研究者と、公共圏の機能や内部構造、中間団体や議会・国家権力との関係が議論された。研究分担者による成果はすべて英語論文としてまとめられ、報告書に掲載されている。研究分担者とその論題だけを示すと、次の通りである。1)Kazunori Kurita, 'Biography of the Condemned : Criminal Information in the Public Sphere in early Eighteenth-Century London'. (2)Makoto Ohno, 'Voluntary Association, Parliament, and Public Sphere : The Encouragement of Madder Cultivation by the Society of Arts, 1754-1760s'. (3)Shinichi Nagao, 'The Plurality of Philosophical Discourse in the 18th Century : The Case of Thomas Reid'. (4)Shunsuke Katsuta, 'Religious Conciliation, Sectarianism and the Public Sphere : Dublin Politics in the early 1820s' (5)Chikashi Sakashita, 'In Defence of the 'unreformed lagoon of independent administration' : The Exeter Corporation of the Poor and the Utilization of the 'local' Public Sphere in the early 1830s'. (6)Saho Matsumoto-Best, 'The National Gallery, London, and the Public Sphere in Victorian Britain'.. (7)Taku Eriguchi, 'Working Class Public Sphere and Intellectuals - A Case Study of Sidney and Beatrice Webb -'. (8)Nobuko Okuda, 'Women Members of the Parliament and Women's Public Sphere in Britain, 1931-1951'. (9)Tatsuya Tsubaki, 'Experts, Voluntary Organisations and the Government : Politics of Housing in Britain during the Second World War'. (10)Seisuke Kichise, 'The Third Way's Economic Governance Theory - "Partnership Economy" -'.なお、この報告書には、海外から3名の研究者、John Brewer、Joanna Innes、Rohan McWilliamを含めて、5名の招聘研究者による論文も掲載されている。
  • イギリス産業革命前夜の工芸と産業:工芸振興協会による染色業振興策, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(C)),   2000年 - 2002年, 大野 誠, これまでのイギリス産業革命研究は、綿工業の発展を中心として膨大な成果を蓄積してきたにもかかわらず、繊維製品の仕上げに関わる染色業については現在でも研究がきわめて少ない。本研究ではこの研究上の空白を埋めるべく、1754年にロンドンで設立された民間の産業振興団体「工芸振興協会」の懸賞活動に注目して、この団体の染色業振興策を検討した。工芸振興協会は最盛期には2000名以上の会員を擁するなど、大きな社会的影響力をもつ団体であった。この団体は、設立当初から染色業の振興に関わる活動に力を注いできたが、その振興策は、染色法の改良にとどまらず、各種の染色原料の調達、染色にかかわる工芸職人の人材育成までも含み、染色業全体に及ぶものであった。この振興策の背後にあるのは、美術・工芸家たちのイギリス産業に対する強い危機感であった。本研究ではさらに、協会がかなりの精力を傾けてきた二つの染色業振興策の結果についても検討した。この二つとは、多額の資金を投入して行った「アカネ栽培」の普及、および工芸職人の人材育成をめざした「少年・少女の図画」コンクールである。いずれも、協会の目論見とは異なる結果を招いたが、前者からは農業改良に、後者からはイギリス美術界に寄与する人々を数多く生み出し、イギリスの産業に貢献した。本研究の結果、工芸と産業振興との強い結びつきが示唆され、これからの産業革命研究へ向けての新しい手がかりが得られた。
  • 科学史資料集ならびに科学史を利用した授業案集の開発に関する研究, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(B)),   1999年 - 2001年, 杉山 滋郎, 1.高校の先生方などを研究協力者として迎え,実際に「使える」授業案を作成した。研究成果報告書に収録したもののほか,インターネット上でも公開している(http://hps2.sci.hokudai.ac.jp/kaken/)。授業の展開の仕方は,物理か生物かといった内容により,あるいは,どのような学生を対象とするかなどにより多様である。とはいえ,今回の授業案は,今後,さらに別の授業案を開発していく上で出発点になりうるものである。2.海外において,理科教育の中に科学史がどのように用いられているかについて,オーストラリア,イギリス,アメリカを中心に調査した。アメリカのProject 2061に典型的に見られるように,いずれの国においても,科学知識そのものの教育と,Nature of Scienceの教育とが区別される傾向にあり,科学史は,前者よりも後者との関係で重視される傾向にあることが明らかになった(イギリスでは,Public Understanding of Scienceとの関係で議論されることが少なくない)。3.科学史が理科教育において,どのような点で有益・有効でありうるかについて,理論的な検討を行なった。「理科教育に科学史を利用する」といったとき,(1)科学知識そのものを,分かりやすく(あるいは,より深い理解をともなって)教える,という用途とともに,(2)科学というものの本性を教えるのに使う,ということも含まれている。科学技術者の伝記あるいは科学史上のエピソードの利用,歴史的な実験の再現などは,主として後者との関係で考えることができる。

教育活動情報

担当経験のある科目

  • 愛知県立大学, 科学史
  • 愛知県立大学国際文化研究科, 英米歴史文化研究(総論)
  • 愛知県立大学外国語学部, 研究各論「イギリスの歴史」